目次
企業情報
会社名 | オリックス株式会社 | |||
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業種 | 大分類:金融業 小分類:その他金融業、保険業 | |||
本社所在地 (都道府県) | 東京都 | |||
女性の働きやすさ認定表彰 | ||||
採用人数に占める女性割合 | (正社員)33.8 % | |||
採用競争率(女性) | (正社員)46 倍 | |||
全社員のうち女性の割合 | 43 % | |||
勤続年数 | (正社員)15.9 年 | |||
育休取得率 | (男性社員)52 % (女性社員)100 % | |||
平均残業時間 | 2.75時間/月 | |||
有給取得率 | 80.6 % | |||
女性管理職の割合 | (係長級) 43 % (管理職) 25 % (役員等) 12 % | |||
企業規模 | 1001〜5000人 | |||
データ基準日 | 2020年3月時点 |
女性の働きやすさ総合評価 100点
総合評価は100 点。Amazon風に5段階評価すると となります。人によって重視するポイントが変わってくるため、この総合評価100点だ けで判断しないようにしましょう。
メリット デメリット
「オリックス株式会社」の女性の働きやすさの評価をまとめると下記のようになります。
ポイントによっては気にな らない人もいると思います。何を大事にするかをよく検討してください。
良い点・メリット
- 社会的に表彰されており、女性向けの職場づくりの努力が社会的に評価され始めてきてる
- 男女の採用比率が少し偏っているが問題なし
- 男女の社員比率のバランスが良い
- 勤続年数は若干長い
- 育休取得率が高い
- 残業時間が非常に短い
- 有給取得が多い
- 女性管理職割合が非常に多い
- 情報公開量が非常に多い
悪い点・デメリット
- 特になし
項目別評価
【90点】情報公開の評価
オリックス株式会社の情報公開度について評価していきます。
情報公開度 | ポイント |
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90点 | 情報公開量が非常に多い |
この企業は女性の活躍を意識した全ての情報を公開しています。
さまざまな情報を会社で率先して集めており、いつでも企業情報を公開できるように整理されています。あたりまえですが普段から情報を整理し分析することで、従業員の能力開発や女性の活躍を推進することができます。女性社員を重要視し「働き方の改革を自信をもって進めている」と言ってもいいでしょう。現時点で改革の成果が出ていない可能性もありますが、十分にやる気があるという会社です。
その点から女性に就職をオススメできる会社と言ってもよいでしょう
参考までにこの企業の情報公開項目は下記のような状態です。
情報項目 | 情報公開 |
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社会的評価データ | 公開済み |
採用データ | 公開済み |
社員データ | 公開済み |
勤続年数データ | 公開済み |
退職率データ | - |
育休取得データ | 公開済み |
残業時間データ | 公開済み |
女性管理職データ | 公開済み |
【50点】社会的評価
女性の働きやすさを重視した企業は、経済会から表彰を受けていることが多いです。確認してみましょう
社会的評価 | ポイント |
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50点 | 職場づくりの努力が社会的に評価され始めてきてる |
くるみん認定 | |
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プラチナくるみん認定 | 取得なし |
えるぼし認定 | |
イクメン企業アワード | 取得なし |
ユースエール認定 | 取得なし |
なでしこ銘柄 | 取得なし |
ダイバーシティ経営企業100選 | |
100選プライム | 取得なし |
均等・両立推進企業表彰 (年度) | 取得なし |
厚生労働大臣最優良賞 (年度) | 取得なし |
均等推進企業部門(年度) | 取得なし |
ファミリー・フレンドリー企業部門(年度) | 取得なし |
オリックス株式会社は社会的な表彰をいくつか受けています。1つでも受賞している場合はすごい会社だと考えてください。
女性に働きやすい会社として改革を進めており、さらに対外報告の点でも効果が表れてきている会社です。
この後説明する各項目評価で、勤務時間や残業情報も見える化されるようになっており、女性の働きやすさの可視化が進んでいると思います。
経済誌や求人誌でも女性に働きやすい会社として知られている会社になります。就職したとしても不当な扱いは受けにくいと考えてよいでしょう。
【78点】全採用数に対する女性採用数の評価
女性採用数の評価 | ポイント |
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78点 | 男女の採用比率が少し偏っているが問題なし |
オリックス株式会社の採用全体における女性の割合は 34% です。
女性採用数は問題ありません。ただ男女の採用比率が少し偏っています。ただこの程度の偏りは気にする必要はなく、十分に女性管理者を増やしたり、女性に活躍したりを期待できる会社といえます。一方で採用人数の関係で、女性同士の同期の競争もある程度は覚悟しておくべきだといえます。また会社によっては強いダイバーシティ推進により、妙な女性優遇がされている可能性もあります。このあたりのバランスはよく調査をしたほうがよいでしょう。
正社員 | 33.8 % | |||
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0 % | ||||
0 % |
参考までに「採用倍率」も調べてみましたが、公表されていないようです。
【97点】全従業員に対する女性社員の割合の評価
女性比率の評価 | ポイント |
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97点 | 男女の社員比率のバランスが良い |
オリックス株式会社の全社員に対する女性社員の比率は 43% です。2人に1人は女性です。
男女の従業員数のバランスがとても良い会社です。ほぼ1:1になっており女性社員が多すぎるということもありません。ここまでバランスが良いと、意識して女性と男性の採用数を調整していると思われます。
実際、女性の社員比率が多すぎることで、その会社の女性特有文化が強くなることもあるため、ちょうど半々ぐらいが社風や文化、モチベーションに対しても良いことが多いです。
そういう意味で男女比率の観点で、この会社はとても良いバランスだと言えます。
どちらかというと「女性採用が増えてきているか」という「女性社員増加傾向」を重視したほうがよいですね。これが1以上になっていると、近年、女性向け採用を増やしていると言え、女性向け職場改革を意識しているといえます。
女性社員比率 | 43 % |
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女性採用比率 | 34 % |
女性社員増加傾向 | 0.3 |
女性社員比率は 43% 、女性の採用比率が 34% なので、現在の女性社員比率よりも採用比率のほうが小さく、一時的にでも女性社員を減らす方向へ採用方針が動いている可能性がありますね。
【80点】勤続年数・離職率の評価
勤続年数の評価 | ポイント |
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80点 | 勤続年数は若干長い |
オリックス株式会社の女性勤続年数は 15.9 年 です。
勤続年数の観点から見ると、世間一般的に長い会社のようです。勤続年数が長い会社の特徴を説明していきます。
まず女性にとって重要な育児環境について、産休が取りやすい、休暇が取りやすいなど育児環境が整っている会社です。
給与面から見ると給料が高め、もしくは安定している会社です。今の会社以上に良い給与待遇は得られないと考えている社員も多く、転職する人は多くないようです。結果的に勤続年数が高くなっています。
仕事は多いですが働き方改革にて残業が減っている傾向があります。シフト制の場合は、交代シフトの融通がききやすいなど、社員を考慮した体制が構築されています。こちらについては残業時間の評価で説明しますね。
社風や人間関係について、居心地は良いようです。もちろん人間関係が合わない人もいるでしょうが、総じて社風や人間関係はさっぱりしている会社です。
寿退社する人や、あたらしい会社や生活を目指して退職する人が多いですね。
勤続年数の内訳も紹介します。やはり職種ごとに勤続年数は変わります。自分が興味のある職種の勤続年数が少なすぎないかを確認してみてください。
内訳(職種別) | 男性勤続年数 | 女性勤続年数 |
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正社員 | 16.8 年 | 15.9 年 |
0 年 | 0 年 | |
0 年 | 0 年 |
また職種ごとの10年後 継続率も調べてみました。自分が興味のある職種がどれだけ社員がやめていないか確認して みてください。10年後の継続率は公開している企業や情報自体が少なく、分かり次第追加していきます。
内訳(職種別) | 男性10年後 継続率 | 女性10年後 継続率 |
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【67点】育休取得率の評価
育休取得率 | ポイント |
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67点 | 育休取得率が高い |
オリックス株式会社の女性育休取得率は 100 % です。
育休取得率の観点から見ると、世間一般的にこの会社は高い方です。
育休制度について育休後も職場復帰がしやすい環境が整えられているため、育休取得率は高いです。
雰囲気はグループや部署に限らず、女性社員は育休を取るのが当たり前と言う雰囲気です。女性社員通しも「育休を取られてると困る」とは全く思っていません。
女性の年齢の観点では、<女性管理職が多い場合>そもそも女性の管理職が多いことから、女性の権限も尊重されていることも注目するべきポイントでしょう
最終的に育休を十分にとることができます
育休取得率の内訳ですが、やはり職種ごとに育休取得率は違うようです。女性の育休取得率はすべての会社で高い傾向があります。重要なのは男性の育休取得率が高いかどうかをチェックしてみましょう。男女ともに育休が取りやすい文化が育っ ているかが重要になります。
内訳(職種別) | 男性 育休取得率 | 女性 育休取得率 | |
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正社員 | 0 % | 100 % | |
その他 | 51.9 % | 0 % | |
0 % | 0 % |
【100点】残業時間の評価
残業時間 | ポイント |
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100点 | 残業時間が非常に短い |
オリックス株式会社の従業員の平均残業時間は 2.75時間 です。
この会社で行われている働き方改革は
・残業削減目標を設定
・勤怠管理システムのリニューアルによる残業時間の見える化促進
・RPAを活用した勤怠入力管理
・フレックスタイム、スーパーフレックスタイム制度の利用促進
・部課長への残業時間フィードバック
・残業時間の事前承認制
・ノー残業デーの設定
・終業チャイムの導入
があるようです。
残業時間が世間一般から見ると、非常に短い会社のようです(実情は違ってそうですが)
働き方改革の影響で残業時間を計上しての仕事が認められていないため残業が少なくなっていると思われます。しかし月末など事務処理の繁忙時期になれば、1日あたり2~3時間程の残業を行っているのが実情です。
女性に限らず、自由度が高く仕事が終わったら早く帰る風潮があります。人によっては繁忙期は残業する人もいますが、会社全体として18時半を過ぎるとどんどん社員が帰りだすため残業しにくいです。定時内に効率よく仕事をして、プライベートを大事にしたいという人も 多いようです。
勤続年数が短い場合は、残業をするほどの仕事がない場合もあります。残業をしたくないので時間内におさめられるように計画を立てて遂行できるレベルの仕事量と考えて良いでしょう。
最近は働き方改革でどの会社も残業時間が減ってきています。ただ残業時間が少ないからといって仕事が楽になったわけではありません。会社での残業時間の計測方法で公表されている残業時間よりも多くの残業を行っている可能性があります。公表され ているデータの+10~20時間程度は残業時間があると考えたほうが良いでしょう。
内訳(職種別) | 残業時間 |
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総合職 | 5.1 時間 |
一般職 | 0.4 時間 |
【67点】有給取得率の評価
有給取得率 | ポイント |
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67点 | 有給取得が多い |
オリックス株式会社の従業員の有給取得率は 80.6 %%です。
有給休暇を取得するための理由付けが会社から提示されているため取りやすい。部署やグループによっては午前休、午後休、時間休などが存在する。 会社側も働き方改革により、有給取得の最低ラインは厳守されており、取得し易い環境が整っている。他者からの指導のもと、勤怠管理を 定期的な確認を行っており、その関係で事前に「希望日」を募り、社員全体のスケジュール調整を行う仕組みが整っている。
仕事は忙しいものの、有給を取得したい旨を伝えても叱られる事はなく取りやすい雰囲気になっています。基本は調整が必要ですが、十分に有給は取得できます。 なた上司自身が有給を度々取得することもあり、また上司の指示で取得を促すこともあり、そういう点でも取得しやすい雰囲気だといえま す。 ただ、部署やグループによってはかなり仕事が忙しい時期もあり、その場合は有休を申請しづらい雰囲気は否定できません。
仕事量や人員的にも有給が取得できるボリュームになっています。
女性の意見が通りやすい環境というのもあり、その点でも積極的に有給休暇が取得しやすい会社ともいえるでしょう。
最近は働き方改革でどの会社も残業時間が減ってきています。ただ残業時間が少ないからといって仕事が楽になったわけではありません。会社での残業時間の計測方法で公表されている残業時間よりも多くの残業を行っている可能性があります。公表され ているデータの1.5倍程度は残業時間があると考えたほうが良いでしょう。
有給取得率 | 80.6 % |
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【100点】女性管理職割合の評価
女性管理職割合 | ポイント |
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100点 | 女性管理職割合が非常に多い |
オリックス株式会社の女性管理職割合は 27 % です。
個人能力や実績、勤務年数などを評価する会社のため、男女に関わらず管理職への配置がされています。ただ、全社員に対する女性比率についても合わせて確認しておいたほうがよいでしょう
・女性社員の比率が40%を超えているような女性中心の会社の場合
そもそも女性の人数も多いことから、それに応じて女性管理職も多いという理由になります。
・女性社員の比率が40%を下回るような男性中心の会社の場合
男性社員が多いにも関わらず、女性の管理職が多いというのは、女性が活躍する場が用意されており、実際に活躍できるという点で、女 性管理職が多いようです。
管理職になっている女性の割合。せっかく入社した際には、それなりのキャリアを目指したいものです。ただ管理職層に男性が多い会社は、まだダイバーシティが完全に浸透していない可能性があります。
ただ管理職層をいきなり入れ替えることは難しいため、女性の採用割合が増えている会社は、徐々に管理職層での女性割合も増えていくと考えて良いでしょう。
内訳(職種別) | 女性割合 |
---|---|
係長 女性割合 | 43 % |
管理職 女性割合 | 25 % |
役員 女性割合 | 12 % |
会社から提供されている補足事項
<2020年3月期 実績>■正社員数(無期雇用者)
総数:3,531人 (男性:1,970人 女性:1,561人)
■女性の正社員比率目標:40%以上
(2019年度実績:43%)
■女性の新卒採用比率目標 40%以上
(2019年度実績:42.5%)
■新卒採用人数(無期雇用者) 合計:73人(女性:31人 男性:42人)
■中途採用人数(無期雇用者) 合計:31人(女性:10人 男性:21人)
■年次有給休暇の取得実績(無期雇用者)
取得率:80.5%
取得日数:15.2日
■法定外労働時間の月平均(無期雇用者) 3.3時間
■女性正社員におけるワーキングマザー※1比率 40.2%(637人)
■女性正社員における育児を理由とした時短制度利用者比 17.5%(277人)
■女性管理職数 合計:451人
部長相当職以上:総数332人 内)女性30人
課長相当職以上 : 総数1,454人 内)女性 421人
■2019年度新規管理職昇格者数※2 合計117人
(女性:41人 男性:76人)
■社員平均年齢 合計:43.4才(女性:43.2才 男性:44.9才)
■年次有給休暇平均取得率:15.1日(取得率80.6%)
■離職者数(無期雇用者):合計116人 (女性39人、男性77人)※3
※1 ワーキングマザーとは18才以下の子供を持つ女性社員
※2 期中に新入社した中途入社者は含まない
※3 離職者数には定年退職者とグループ会社への出向・転籍を除く
<女性活躍推進の推進体制>
2016年10月、CEO 直轄「職場改革推進プロジェクト」を発足。生産性を向上させることで女性を中心に多様な人材が活躍できる職場を作り、多様な働き方を認め合う文化を醸成していくことをプロジェクトの目的としている。プロジェクトでは主要グループ会社10社、200人以上の現場で働く社員で委員会を立ち上げ、約半年の期間をかけて課題・施策を検討、約120の施策をCEOに提言した。改革の第一弾として、長時間労働是正の一環として所定労働時間を短縮し、リフレッシュ休暇取得奨励金制度を導入。社員の意識・行動改革のため、業務効率化のスキル、推進するマネジメントの支援する「オリックス水曜セミナー」を開始する。
2017年には、プロジェクトで発案された社員からの提言をもとに、社内インターンシップ制度や育児特別休暇制度、スーパーフレックスタイム制度を新設、2018年4月には、1時間単位で取得できる年次有給休暇制度を新規導入した。
2018年度には「生産性向上」をメインテーマに据え、働く場所の柔軟性を高め、多様な働き方の後押しとなるよう、IT設備の充実化、外部サテライトオフィスの拡充を進め、自席以外でも働けるインフラ整備に注力。同時に、職場改革を推進することで生まれた時間を社員が有効活用できるよう会社が金銭面で支援する制度(自分磨き制度)を開始している。
2019年度も継続してプロジェクトを推進、部門や役職を横断しての活動を行っている。
<管理職の意識改革>
女性活躍推進において、女性をはじめとする多様な人材が活躍できる職場であるこが今後の企業の成長に不可欠であることから、管理職の適切なマネジメントを行うための施策を実施している。
【管理職向け施策】
・新任評価者研修の実施
・マネジメント力強化研修の実施
・ハラスメント研修の実施
・職責者マニュアルの運用
・人材育成に関する評価項目の設定
①管理職向けマネジメント研修の実施
自分が持つアンコンシャスバイアスに気づき、性別、年齢・子供の有無等に関係なく、適切な評価と仕事の付与の重要性について学び、考える機会を設けている。
②メンタリングを通しての相互理解促進
他部門の部長をメンター、女性管理職メンティとしたメンタリングプログラムを実施。メンターである部長からは、定期的な面談を通して「成長したいと願う女性の思いに気づいた」、「女性への適切なマネジメント方法についてアドバイスがあった」などの声が上がっている。
③部下とのキャリア面談の実施
年1回、自分の今後のキャリアについて人事への申告と上司との面談機会を設けている。短期的、中長期的なキャリアを考え、上司と共有することにより、仕事を通してキヤリアを開発していく機会となってる。
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