目次
企業情報
会社名 | 全日本空輸株式会社 | |||
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業種 | 大分類:輸送業 小分類:運輸業、郵便業 | |||
本社所在地 (都道府県) | 東京都 | |||
女性の働きやすさ認定表彰 | ||||
採用人数に占める女性割合 | (正社員)82.5 % | |||
採用競争率(女性) | (正社員)17.6 倍 | |||
全社員のうち女性の割合 | 60 % | |||
勤続年数 | (正社員)9.3 年 | |||
育休取得率 | (男性社員)49 % (女性社員)100 % | |||
平均残業時間 | 6.066666667時間/月 | |||
有給取得率 | 79.5 % | |||
女性管理職の割合 | (係長級) 42 % (管理職) 15 % (役員等) 13 % | |||
企業規模 | 5001人以上 | |||
データ基準日 | 2020年4月時点 |
女性の働きやすさ総合評価 100点
総合評価は100 点。Amazon風に5段階評価すると となります。人によって重視するポイントが変わってくるため、この総合評価100点だ けで判断しないようにしましょう。
メリット デメリット
「全日本空輸株式会社」の女性の働きやすさの評価をまとめると下記のようになります。
ポイントによっては気にな らない人もいると思います。何を大事にするかをよく検討してください。
良い点・メリット
- 社会的に表彰されており、女性向けの職場づくりの努力が社会的に評価され始めてきてる
- 男女の採用比率が少し偏っているが問題なし
- 男女の社員比率のバランスが良い
- 勤続年数は普通
- 育休取得率が高い
- 残業時間が非常に短い
- 有給取得が多い
- 女性管理職割合が非常に多い
- 情報公開量が非常に多い
悪い点・デメリット
- 特になし
項目別評価
【90点】情報公開の評価
全日本空輸株式会社の情報公開度について評価していきます。
情報公開度 | ポイント |
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90点 | 情報公開量が非常に多い |
この企業は女性の活躍を意識した全ての情報を公開しています。
さまざまな情報を会社で率先して集めており、いつでも企業情報を公開できるように整理されています。あたりまえですが普段から情報を整理し分析することで、従業員の能力開発や女性の活躍を推進することができます。女性社員を重要視し「働き方の改革を自信をもって進めている」と言ってもいいでしょう。現時点で改革の成果が出ていない可能性もありますが、十分にやる気があるという会社です。
その点から女性に就職をオススメできる会社と言ってもよいでしょう
参考までにこの企業の情報公開項目は下記のような状態です。
情報項目 | 情報公開 |
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社会的評価データ | 公開済み |
採用データ | 公開済み |
社員データ | 公開済み |
勤続年数データ | 公開済み |
退職率データ | - |
育休取得データ | 公開済み |
残業時間データ | 公開済み |
女性管理職データ | 公開済み |
【50点】社会的評価
女性の働きやすさを重視した企業は、経済会から表彰を受けていることが多いです。確認してみましょう
社会的評価 | ポイント |
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50点 | 職場づくりの努力が社会的に評価され始めてきてる |
くるみん認定 | |
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プラチナくるみん認定 | 取得なし |
えるぼし認定 | 取得なし |
イクメン企業アワード | |
ユースエール認定 | 取得なし |
なでしこ銘柄 | 取得なし |
ダイバーシティ経営企業100選 | |
100選プライム | 取得なし |
均等・両立推進企業表彰 (年度) | 取得なし |
厚生労働大臣最優良賞 (年度) | 取得なし |
均等推進企業部門(年度) | 取得なし |
ファミリー・フレンドリー企業部門(年度) | 取得なし |
全日本空輸株式会社は社会的な表彰をいくつか受けています。1つでも受賞している場合はすごい会社だと考えてください。
女性に働きやすい会社として改革を進めており、さらに対外報告の点でも効果が表れてきている会社です。
この後説明する各項目評価で、勤務時間や残業情報も見える化されるようになっており、女性の働きやすさの可視化が進んでいると思います。
経済誌や求人誌でも女性に働きやすい会社として知られている会社になります。就職したとしても不当な扱いは受けにくいと考えてよいでしょう。
【72点】全採用数に対する女性採用数の評価
女性採用数の評価 | ポイント |
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72点 | 男女の採用比率が少し偏っているが問題なし |
全日本空輸株式会社の採用全体における女性の割合は 83% です。
女性採用数は問題ありません。ただ男女の採用比率が少し偏っています。ただこの程度の偏りは気にする必要はなく、十分に女性管理者を増やしたり、女性に活躍したりを期待できる会社といえます。一方で採用人数の関係で、女性同士の同期の競争もある程度は覚悟しておくべきだといえます。また会社によっては強いダイバーシティ推進により、妙な女性優遇がされている可能性もあります。このあたりのバランスはよく調査をしたほうがよいでしょう。
正社員 | 82.5 % | |||
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0 % | ||||
0 % |
参考までに「採用倍率」も調べてみましたが、公表されていないようです。
【95点】全従業員に対する女性社員の割合の評価
女性比率の評価 | ポイント |
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95点 | 男女の社員比率のバランスが良い |
全日本空輸株式会社の全社員に対する女性社員の比率は 60% です。2人に1人は女性です。
男女の従業員数のバランスがとても良い会社です。ほぼ1:1になっており女性社員が多すぎるということもありません。ここまでバランスが良いと、意識して女性と男性の採用数を調整していると思われます。
実際、女性の社員比率が多すぎることで、その会社の女性特有文化が強くなることもあるため、ちょうど半々ぐらいが社風や文化、モチベーションに対しても良いことが多いです。
そういう意味で男女比率の観点で、この会社はとても良いバランスだと言えます。
どちらかというと「女性採用が増えてきているか」という「女性社員増加傾向」を重視したほうがよいですね。これが1以上になっていると、近年、女性向け採用を増やしていると言え、女性向け職場改革を意識しているといえます。
女性社員比率 | 60 % |
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女性採用比率 | 83 % |
女性社員増加傾向 | 0.9 |
女性社員比率は 60% 、女性の採用比率が 83% なので、現在の女性社員比率よりも採用比率のほうが小さく、一時的にでも女性社員を減らす方向へ採用方針が動いている可能性がありますね。
【47点】勤続年数・離職率の評価
勤続年数の評価 | ポイント |
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47点 | 勤続年数は普通 |
全日本空輸株式会社の女性勤続年数は 9.3 年 です。
勤続年数は他の会社や世間一般からみて普通レベルの会社です。このような会社の特徴を説明していきますね。
まず女性にとって重要な育児環境について、産休が取りやすい、休暇が取りやすいなど育児の環境が若干整っている会社です。
仕事の多さや残業の観点に着目すると、仕事が多いため残業時間が長くなる傾向がありますが、近年の働き方改革で業務時間が減り始めている可能性があります。業種によっては育児と平行することが難しい場合もあり、例えば別の会社では、携帯を持たされた上で24時間 365日の呼び出し体制を構築しているなど、何らかの事情を抱えてている可能性があります。
社風や人間関係について居心地は悪くないようです。人間関係が合わない人もいるでしょうが、総じて社風や人間関係は悪いわけではない会社です。
キャリアについて、女性社員の比率やダイバーシティの推進度合いによりますが、昇給が男性に有利であることが多いです。そのためキャリアをつもうという女性はおらず、結婚を機にやめるパターンが多いです。
長く務めている人の特徴として、未婚である人が多い、もしくは結婚しても子供を持たない女性が多いです。
寿退社をきっかけにやめる人が多いですね。
勤続年数の内訳も紹介します。やはり職種ごとに勤続年数は変わります。自分が興味のある職種の勤続年数が少なすぎないかを確認してみてください。
内訳(職種別) | 男性勤続年数 | 女性勤続年数 |
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正社員 | 20.9 年 | 9.3 年 |
0 年 | 0 年 | |
0 年 | 0 年 |
また職種ごとの10年後 継続率も調べてみました。自分が興味のある職種がどれだけ社員がやめていないか確認して みてください。10年後の継続率は公開している企業や情報自体が少なく、分かり次第追加していきます。
内訳(職種別) | 男性10年後 継続率 | 女性10年後 継続率 |
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【67点】育休取得率の評価
育休取得率 | ポイント |
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67点 | 育休取得率が高い |
全日本空輸株式会社の女性育休取得率は 100 % です。
育休取得率の観点から見ると、世間一般的にこの会社は高い方です。
育休制度について育休後も職場復帰がしやすい環境が整えられているため、育休取得率は高いです。
雰囲気はグループや部署に限らず、女性社員は育休を取るのが当たり前と言う雰囲気です。女性社員通しも「育休を取られてると困る」とは全く思っていません。
女性の年齢の観点では、<女性管理職が多い場合>そもそも女性の管理職が多いことから、女性の権限も尊重されていることも注目するべきポイントでしょう
最終的に育休を十分にとることができます
育休取得率の内訳ですが、やはり職種ごとに育休取得率は違うようです。女性の育休取得率はすべての会社で高い傾向があります。重要なのは男性の育休取得率が高いかどうかをチェックしてみましょう。男女ともに育休が取りやすい文化が育っ ているかが重要になります。
内訳(職種別) | 男性 育休取得率 | 女性 育休取得率 | |
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正社員 | 10.9 % | 100 % | |
正社員(会社独自の育児休暇制度取得者を含む) | 86.9 % | 100 % | |
0 % | 0 % |
【100点】残業時間の評価
残業時間 | ポイント |
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100点 | 残業時間が非常に短い |
全日本空輸株式会社の従業員の平均残業時間は 6.066666667時間 です。
この会社で行われている働き方改革は
【長時間労働是正のための取組】
・2016年より「働き方改革」を経営トップメッセージとして発信、推進中。「マネジメント改革」として経営層・マネジメント層の意識改革とコミットメントによる行動化や、「業務プロセス改革」として新たな業務ツールを導入した勤務時間管理徹底や効率的な会議運営等を再整理しています。
・2017年は更なる推進のため「働き方改革推進」宣言を実施、2018年は新しい会議ルールの設定、夏季期間における「サマーワークスタイル(働き方改革強化月間)」を実施するなど「働きやすさの向上」への取組みを実施しています。また、「カイゼン推進室」を新設し、業務のムリムダをなくしより良い仕事に変えていく「生産性向上」にも取組むことで、さらに働き方改革を加速させ、全社員がいきいきと働ける環境を整えることを目指しています。
・昨今では出社を原則とした働き方から「場所に捉われない働き方」への移行を進めており、リモート環境でも適切な労働時間管理ができるよう モバイル端末で操作できる勤怠管理ツールを新たに導入している。【その他具体的な施策・数値目標など】
・2019年度末までに総実労働時間1900時間未満とする目標値設定 →達成済み(2019年度実績 1887時間)
・リモート環境に対応した労働時間管理ツール導入(TokiKa:トキカ)
・有給休暇の取得目標設定(全社員が年間10日以上取得、各部署毎に目標値設定)
・フレックス勤務制度の積極活用(コアタイム時間の撤廃)
・テレワーク制度の積極活用(勤務の中断も可)
・ITツールの活用(仮想デスクトップ・スマートフォンの導入、会議室設備強化等)
・ノー残業デイの設定
があるようです。
残業時間が世間一般から見ると、非常に短い会社のようです(実情は違ってそうですが)
働き方改革の影響で残業時間を計上しての仕事が認められていないため残業が少なくなっていると思われます。しかし月末など事務処理の繁忙時期になれば、1日あたり2~3時間程の残業を行っているのが実情です。
女性に限らず、自由度が高く仕事が終わったら早く帰る風潮があります。人によっては繁忙期は残業する人もいますが、会社全体として18時半を過ぎるとどんどん社員が帰りだすため残業しにくいです。定時内に効率よく仕事をして、プライベートを大事にしたいという人も 多いようです。
勤続年数が短い場合は、残業をするほどの仕事がない場合もあります。残業をしたくないので時間内におさめられるように計画を立てて遂行できるレベルの仕事量と考えて良いでしょう。
最近は働き方改革でどの会社も残業時間が減ってきています。ただ残業時間が少ないからといって仕事が楽になったわけではありません。会社での残業時間の計測方法で公表されている残業時間よりも多くの残業を行っている可能性があります。公表され ているデータの+10~20時間程度は残業時間があると考えたほうが良いでしょう。
内訳(職種別) | 残業時間 |
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グローバルスタッフ職 | 8.9 時間 |
客室乗務職 | 1.6 時間 |
エキスパートスタッフ職 | 7.7 時間 |
【66点】有給取得率の評価
有給取得率 | ポイント |
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66点 | 有給取得が多い |
全日本空輸株式会社の従業員の有給取得率は 79.5 %%です。
有給休暇を取得するための理由付けが会社から提示されているため取りやすい。部署やグループによっては午前休、午後休、時間休などが存在する。 会社側も働き方改革により、有給取得の最低ラインは厳守されており、取得し易い環境が整っている。他者からの指導のもと、勤怠管理を 定期的な確認を行っており、その関係で事前に「希望日」を募り、社員全体のスケジュール調整を行う仕組みが整っている。
仕事は忙しいものの、有給を取得したい旨を伝えても叱られる事はなく取りやすい雰囲気になっています。基本は調整が必要ですが、十分に有給は取得できます。 なた上司自身が有給を度々取得することもあり、また上司の指示で取得を促すこともあり、そういう点でも取得しやすい雰囲気だといえま す。 ただ、部署やグループによってはかなり仕事が忙しい時期もあり、その場合は有休を申請しづらい雰囲気は否定できません。
仕事量や人員的にも有給が取得できるボリュームになっています。
女性の意見が通りやすい環境というのもあり、その点でも積極的に有給休暇が取得しやすい会社ともいえるでしょう。
最近は働き方改革でどの会社も残業時間が減ってきています。ただ残業時間が少ないからといって仕事が楽になったわけではありません。会社での残業時間の計測方法で公表されている残業時間よりも多くの残業を行っている可能性があります。公表され ているデータの1.5倍程度は残業時間があると考えたほうが良いでしょう。
有給取得率 | 79.5 % |
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【100点】女性管理職割合の評価
女性管理職割合 | ポイント |
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100点 | 女性管理職割合が非常に多い |
全日本空輸株式会社の女性管理職割合は 24 % です。
個人能力や実績、勤務年数などを評価する会社のため、男女に関わらず管理職への配置がされています。ただ、全社員に対する女性比率についても合わせて確認しておいたほうがよいでしょう
・女性社員の比率が40%を超えているような女性中心の会社の場合
そもそも女性の人数も多いことから、それに応じて女性管理職も多いという理由になります。
・女性社員の比率が40%を下回るような男性中心の会社の場合
男性社員が多いにも関わらず、女性の管理職が多いというのは、女性が活躍する場が用意されており、実際に活躍できるという点で、女 性管理職が多いようです。
管理職になっている女性の割合。せっかく入社した際には、それなりのキャリアを目指したいものです。ただ管理職層に男性が多い会社は、まだダイバーシティが完全に浸透していない可能性があります。
ただ管理職層をいきなり入れ替えることは難しいため、女性の採用割合が増えている会社は、徐々に管理職層での女性割合も増えていくと考えて良いでしょう。
内訳(職種別) | 女性割合 |
---|---|
係長 女性割合 | 42 % |
管理職 女性割合 | 15 % |
役員 女性割合 | 13 % |
会社から提供されている補足事項
○従業員 合計:17,392人(うち女性:10,507人)、女性比率:60.4%(※1)○懐妊育児休職制度利用者数:645人(うち男性29人) (※2)
(※1)2020年4月時点
(※2) 2019年度実績
○女性登用に関する目標・内容:2020年度までに
女性役員2名以上(社外取締役を除く)→達成済(現在6名)
女性管理職比率15% →達成済(現在15.2%)
総合職事務・客室乗務職掌における女性管理職比率30%(現在28.8%)
※2020年4月時点
○各種報告書での情報開示の有無等 CSR発行有無:(有)、CSR記載有無:(有)、統合発行有無:(有)、統合記載有無:(有)
○外部評価
2014「なでしこ銘柄」選定
2016「なでしこ銘柄」選定
2017「なでしこ銘柄」選定
2018「なでしこ銘柄」選定
2016「新・ダイバーシティ経営企業100選」選出
2016 日経WOMAN「女性が活躍する会社BEST100」
女性活躍推進度 1位・総合6位
2016 日本テレワーク協会「第16回テレワーク推進賞」優秀賞
2016 総務省「テレワーク先駆者百選」選出
2019 イクメン企業アワード 両立支援部門 特別奨励賞
○署名・賛同
「WEPs(女性のエンパワーメント原則)」に署名
「輝く女性の活躍を加速する男リーダーの会」行動宣言に賛同
「30% Club Japan」メンバーに加盟
○その他
女性活躍推進のための具体的施策として
・ANAグループ女性管理職ネットワーキングの開催(ANA-WINDS)
・ANAグループ女性活躍推進担当者会議の実施
・社内外研修への派遣
などにも積極的に取り組んでおります。
https://www.ana.co.jp/group/csr/human_resources/promotion_diversity/
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