自分だけのものにしたくなる独占欲の心理は、理解に苦しむ時もありますが、周囲に指摘されるまで気付かないこともあります。
恋愛や仕事など、あらゆる面での独占欲の心理には、本性が剥き出しになる場面もあって人間性が問われるもの。しかし、この独占したい心理を理解すると、好きな人や周囲の人との関係が良好なものへと動き出します。
今回は、独占欲の心理がどのように生まれていくのかを考えていきましょう。
目次
存在価値を確かめたい
独占欲の心理は、自分という存在が誰かの役に立っているのか、必要なのかを確かめたいのです。誰かに必要とされることが生き甲斐であり、自分の存在を高めてくれると信じている傾向の持ち主に起こる独占欲の心理。もっと必要な存在になるために、他の人が入る隙を与えたくない気持ちが表れています。
嫉妬深いところがあり、自分以外の人と仲良くしているのを見るだけで、自分の存在価値がないと思い込んでしまう極端な一面が。立ち直るまでに周囲からの説明や理解を求めるのですが、納得するまでに時間を要するために、お互いが疲れてしまう場合もあるでしょう。
回りくどい言葉や表現では、頑なになっている独占欲の心理をほぐすことが出来ませんので、ストレートな言葉で伝えるとわかり合えます。
相手のためだと思い込んでいる
好きな人や大切な人のためだからと、あれもこれもと世話を焼きたくなり、口を出してしまうところも独占欲の心理です。相手を自分のことのように心配しているからこそ、独占欲で相手を自分の思っている通りにしたくなります。
尽くしている自分に対しての達成感があるものの、見返りが欲しくなってしまうところも。相手が自分の描いていた通りになっていくことは楽しいのですが、心まで全てを独占しなければ気が済まなくなってしまうでしょう。
相手のために全身全霊で尽くしているのだから、同じように尽くして欲しいのです。しかし、束縛しようとすると逃げたくなるのが人の心理。独占欲が強くなると、相手の逃げ出したくなる気持ちが嫌という程わかるため、感情的に気持ちをぶつけてしまいます。
自信がなくて不安
外見や内面に自信が持てずに、周囲の反応ばかり気になるのが独占欲の心理。自分を受け入れてくれた人に対して、嫌われたくないとの思いから独り占めをしたくなるのです。理解してくれる関係が嬉しくて、もっと自分を知って欲しくなってしまいます。
自分に自信が持てないため、認めてくれる存在のそばにいないと不安になるのが特徴です。この気持ちは、自分に自信がある人には、独占欲の心理が理解できない場合も。
いつも自分だけを見ていてもらうことで、自信が持てると信じている純粋さがみられます。そのため、相手の行動や思っていることを、リアルタイムに知っておきたいと独占欲の心理で相手を追い詰めてしまう一面も。
押しかけていることもわかっているのですが、不安な気持ちが強すぎて自分ではどうすることも出来ないのです。一人になると自信が持てない状態に。安心する言葉を多く投げかけてあげたり、自信が持てる言葉を心の中に言い聞かせたりすると、落ち着きを取り戻すきっかけが生まれるでしょう。
弱いから独り占めしたくなる
独占欲の心理には、自分の弱さを隠すために自分だけのものにしたい思いが隠されています。守って欲しいだけでなく、強くなりたいとの気持ちが表れているのです。弱さを見せるのがカッコ悪いと感じ、周りを自分の目が届く範囲で固めていたいとの思いから独占欲の心理が働いてしまうでしょう。
周りを思い通りするだけで、強くなれたと思い込むことが出来て、何でも願いが叶うような感覚に。他の人の気持ちよりも、自分を優先した行動が見られるでしょう。現実を知るのが怖く、強がっている自分を演じている場合も。
弱い部分が受け入れられないため、自分に対して好きになれない苛立ちも。弱音を吐き出すことが出来ない辛さを抱えていることもあるので、全身で受け止めてあげられる環境を作り、独占欲の心理を解消させてあげたいですね。
自己表現力が不器用
独占欲の心理は、一見わがままなだけと捉えられやすいのですが、誤った自己表現力に気付かずにいる場合もあります。素直に表現したくても、寂しさや不安な心理が渦巻いてしまった結果が歪んだ表現に。素直な気持ちで話を聞くと、もっと単純な気持ちが込められていることに気付くでしょう。
深い意味で捉えてしまいがちなのですが、独占欲の心理には上手く伝えられないもどかしさが隠されているのです。わかってもらえないと思い込んでしまう気持ちが、独占欲をもっと複雑なものへと変化させてしまいます。
気持ちを言葉にするのが苦手な人も多いので、相手の性格や表情を見ながら本心を読み取ってあげると、本当に伝えたかった気持ちが見えてくるでしょう。
こだわりが強い
一つのことにこだわりを持つのが好きという人に表れる、独占欲の心理。物や人に対して、興味を持ったものを追求したくなるのが特徴です。
納得するまでこだわりたいタイプなので、他の人に関与されたり邪魔をされたりするのを嫌がります。研究熱心なところもありますが、ある程度納得できると興味が薄れる場合も。熱が冷めるのが突然なので、振り回される人も多いでしょう。
一点集中型とも言える独占欲の心理には、追いかけるのが好きですが予想外の展開になってしまうと投げ出して別の物へと興味を注ごうとする一面も。
こだわりが強くなってしまうと、周りが見えなくなって気付かずに暴走し続けている状態と言えるでしょう。他にも目を向ける場所を増やしてあげると、独占欲が分散されてこだわる気持ちが薄れていきます。
まとめ
誰かに認めてもらって褒められたいとの気持ちが、独占欲の心理に込められています。寄りかかりたい気持ちがあっても、不器用な表現によって相手を困らせてしまうのです。
自信がない気持ちが強すぎるため、相手に助けを求めているというのが隠された心理。心の繋がりを強調したいところもありますので、安心できるような言葉や態度で、相手を心配させないのがポイントです。
独占欲の心理を理解するには、不安な気持ちを優しさと愛情で包み込んであげると、心の奥に隠している本音に触れることが出来るでしょう。甘えたい相手として選ばれたと思うと、嬉しくなりますね。時々様子をみながら甘えてみると、意外な反応が返ってきて心の奥から通じ合った関係が目指せるでしょう。
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